医療レーザー脱毛では、主にアレキサンドライトレーザー、ダイオードレーザー、YAGレーザー(ヤグレーザー)の3種類のレーザーが使用されています。また、医療レーザー脱毛機には熱破壊式と蓄熱式の2種類の照射方法があり、施術時は毛質や肌質によってレーザーの種類や照射方法を使い分ける必要があります。

レジーナクリニックでは、熱破壊式アレキサンドライトレーザーと蓄熱式ダイオードレーザーの照射方法が異なる2つの医療脱毛機器を導入し、患者さまの肌質や毛質に応じて使い分けています。

医療レーザー脱毛で使用される3種類のレーザー

医療脱毛レーザーは、波長の長さによって皮膚への深達度や毛の黒い色素(メラニン)への反応の仕方が異なります。

アレキサンドライトレーザー

アレキサンドライトレーザーの波長は、ダイオードレーザーとYAGレーザーに比べると短い755nmです。
3種類のレーザーの中で最も波長が短いため、メラニンに吸収されやすく、弱い出力でも発毛組織にアプローチできるといわれています。

ただし、アレキサンドライトレーザーはメラニン色素が薄いと反応しにくいため、産毛などの照射時は出力を上げる必要が生じます。
高出力のレーザーを照射すると肌表面のメラニン色素に反応して火傷を起こすリスクがあり、メラニン色素を多く含む褐色や黒褐色の肌にある産毛には照射できないことがあります。
なお、肌質や肌色によってはアレキサンドライトレーザーによる産毛への施術も可能です。

また、日焼けして炎症した肌や色素沈着がある肌もメラニンが過剰に分泌されている状態のため、脱毛施術でアレキサンドライトレーザーを照射できないことがあります。

ダイオードレーザー

半導体を使用したダイオードレーザーの代表的な波長は、810nm。
メラニンへの吸収率は、アレキサンドライトレーザーとYAGレーザーの中間程度です。
ダイオードレーザーはアレキサンドライトレーザーよりも波長が長く、皮膚の深部に到達するため、VIOなどの毛が根深く密集している部位にレーザーが反応しやすい特徴があります。

YAGレーザー

YAGレーザーの波長は1064nmで、3種類のレーザーの中で最も長い波長を持ちます。
皮膚深部にレーザーが届くため、皮膚の奥に発毛細胞がある太く濃い毛にもアプローチが可能です。

さらにYAGレーザーはメラニンに吸収されにくい性質のため、日焼け肌や色素沈着している肌への施術にも対応しています。
ただし、YAGレーザーは波長が長く、肌の深部にまでレーザーが届く反面、施術時は痛みを感じやすい傾向があります。

熱破壊式と蓄熱式の照射方法の違い

医療レーザー脱毛には大きく分けて熱破壊式と蓄熱式の2種類の照射方法があり、レーザー照射時にターゲットとなる組織が異なります。
熱破壊式は毛のもととなる「毛母細胞」と毛母細胞に栄養を送る「毛乳頭」を破壊し、蓄熱式は発毛を促す「バルジ領域」を破壊します。

熱破壊式は、強い出力のレーザーを瞬時に肌に照射します。
メラニンに反応したレーザーが瞬間的に熱を発し、発毛組織を破壊する仕組みです。
一方、蓄熱式は低出力レーザーでバルジ領域に熱をじわじわと加えていきます。

レーザー照射後に発毛組織が破壊された毛穴の毛は、施術後しばらくすると自然に抜け落ちてきます。
2種類の脱毛方法は、アプローチする発毛組織の違いにより、施術後に毛が抜け落ちるタイミングも異なります。
毛が抜け落ちるまでの期間の目安は、熱破壊式のレーザーの場合で施術後1~2週間、蓄熱式のレーザーの場合で施術後2~4週間です。

レジーナクリニックは2種類の照射方法の脱毛機を採用

レジーナクリニックでは、熱破壊式アレキサンドライトレーザー脱毛機「ジェントルレーズプロ」と、蓄熱式ダイオードレーザー脱毛機「ソプラノアイスプラチナム」「ソプラノチタニウム」を導入しています(一部クリニックを除く)。
脱毛機器の使い分けや出力調整によって、太く濃い毛から産毛までのさまざまな毛質、肌質や肌色の方への施術に対応しています。

なお、医師が患者さまの毛質、肌質や肌色を見定めて、使用する医療レーザー脱毛機器を選択するため、患者さまによる使用機器の指定はできません。

ジェントルレーズプロの特徴

ジェントルレーズプロ(GentleLase Pro)は、薬事承認を取得した熱破壊式アレキサンドライトレーザー脱毛機です。
照射スピードは2Hz(1秒間に2回照射)で同シリーズ旧型の2倍。

さらに当クリニックでは直径20~24mmの照射口のハンドピースを使用しているため、全身を手早く照射できます。
レーザーの照射と同時にマイナス26℃の冷却ガスがハンドピースから噴射され、火傷のリスク防止や痛みの軽減に配慮された脱毛機となっています。

また、パルス幅(照射時間)を調整できるため、患者さま一人ひとりの肌質や毛質に合わせたレーザー照射が可能です。
ただし、メラニンが過剰に分泌されている日焼けした褐色肌や、色素沈着が濃い箇所は、火傷のリスクが高いためレーザーを照射できない場合があります。

ソプラノアイスプラチナム・ソプラノチタニウムの特徴

ソプラノアイスプラチナムとソプラノチタニウムは、755nm、810㎚、1064nmの3種類の波長を同時に照射できる蓄熱式ダイオードレーザー脱毛機です
いずれも3種類の波長を備えているため、さまざまな毛質や肌質への施術に対応しています。

ハンドピースの照射口には冷却機能が搭載されており、冷却と照射が同時にできるため、スピーディーな施術が可能です。
また、ハンドピースの照射面積は、ソプラノアイスプラチナムは照射面積2㎠、ソプラノチタニウムは照射面積2㎠と4㎠となっています。(一部クリニックではソプラノアイスプラチナムの取り扱いのみ)。

背中などの面積が広い部位は4㎠のハンドピースでスピーディーに照射し、顔やVIOなどの細かい部位は2㎠のハンドピース、背中などの面積が広い部位は4㎠のハンドピースで照射するなど、施術部位によって使い分ける場合もあります。

さらに肌に照射したレーザーの熱量が数値で表示され、スタッフが患者さまの肌にどの程度の熱が加わっているか確認しながら照射できるため、熱の与えすぎや火傷、炎症などのリスクを軽減に向けて配慮されたつくりになっています。
ただし、まれに赤みやヒリヒリとした痛み、痒み、発疹などが出る場合があります。

脱毛施術の負担や不安を軽減に向けたレジーナクリニックの取り組み

レジーナクリニックでは、患者さまの肌質や毛質に合わせた医療レーザー脱毛機の使い分けのほか、施術時の不安解消に向けてさまざまな配慮を行っています。

レーザーの照射出力の設定をはじめ、施術時のお声がけ、照射テンポの調整などで、患者さまの痛みやストレスの軽減に努めています。