医療機関で受けられる永久脱毛とは

米国の政府機関のFDA(米国食品医薬品局)は、「3回の脱毛施術によって6ヶ月後、2/3(67%)以上減毛していること」を永久脱毛(permanent hair removal)の定義としています。そして、永久脱毛可能な施術としてニードル脱毛(電気脱毛)を挙げています。

日本において永久脱毛の明確な定義はなされていませんが、「施術後に生える毛の本数が減り、その状態を長期間維持されている」ことを指していると解釈できます。
ここでは、発毛組織の破壊により再発毛を防ぐニードル脱毛と医療レーザー脱毛について説明します。いずれも細胞を破壊する医療行為であり、医療機関でしか受けられません。

エステサロンや脱毛サロンの光脱毛などの施術は細胞を破壊できないため、抑毛・減毛を目的とした施術にとどまります。

①ニードル脱毛(電気脱毛)
FDAにおいて永久脱毛が可能な方法とされているニードル脱毛は、毛穴に針を差し込んで電気を流し、毛根にある発毛組織を破壊する施術です。また、毛の色素・毛質の違いによって施術の制限を受けることは少なく、ほくろに生えた毛や白髪などの処理も可能です。

発毛組織を破壊した毛穴からは、再発毛することはほとんどありません。
なお、レジーナクリニックでは、ニードル脱毛は取り扱っておりません。

②医療レーザー脱毛
医療レーザー脱毛は、ニードル脱毛と同じく発毛組織を破壊する施術です。
発毛組織に直接電流でアプローチするニードル脱毛とは異なり、レーザーが毛の黒い色(メラニン色素)に反応して発する熱を発する熱により発毛組織を破壊します。メラニン色素を含まず、レーザーが反応しない白髪は処理できませんが、そのほかの太く濃い毛や産毛への対応は可能です。
医療レーザー脱毛でも発毛組織を破壊できた毛穴から再発毛することはほとんどありません。

永久脱毛ができるまでの脱毛回数は?

ニードル脱毛や医療レーザー脱毛では、施術を受ける部位のすべての毛の発毛組織を1回で破壊できるわけではありません。
施術効果が見込めるのは、発毛組織とつながっている「成長期」の毛です。

体毛には「毛周期」という生え変わりのサイクルがあり、成長期が終わると毛の成長が止まる「退行期」、毛が抜け落ちて次の成長を始める「休止期」を繰り返します。
成長期以外の毛は、毛と発毛組織が離れた状態のため、医療脱毛を行っても発毛組織は破壊されにくいのです。

毛周期は部位や毛穴によって異なり、すべての毛穴が同じタイミングで成長期を迎えるわけではありません。
そのため、医療脱毛施術は、毛周期をふまえて複数回受ける必要があるのです。

ただし、成長期にある毛を正確に見極めることはできないので、クリニックなどの医療脱毛では毛周期の平均な間隔である2ヶ月~3ヶ月に1度のペースの施術が提案されることが一般的です。

永久脱毛の後に再びムダ毛が生えてくることはあるのか

ニードル脱毛や医療レーザー脱毛で発毛細胞を破壊できた毛穴からは理論的には毛が生えてこないとされています。
しかし、脱毛を受けて毛が少なくなった箇所でも、ホルモンバランスの変化などによって、まれに毛が再び生えてきたように感じるケースがあります。

たとえば、女性のホルモンバランスが大きく変化する妊娠中や出産直後です。
その影響で毛周期が変化して成長期が長くなることによって、毛が濃くなり、毛が再生したと感じる可能性があります。

医療機関で永久脱毛を受ける際の注意点

永久脱毛はいつでも好きなタイミングで受けられるわけではありません。医療機関で永久脱毛を受ける際に注意しておきたいことを紹介します。

生理中はVIOとおしりの永久脱毛ができない

VIOやおしりの永久脱毛は経血による感染症のリスクや衛生面から生理中は施術を受けられません。

また、生理中は肌状態や体調が不安定な時期になります。脱毛によって気分が悪くなったり、痛みを感じやすくなったりする可能性があります。

レジーナクリニックでは予約日の変更や下半身(VIOやおしりを含む)施術日の振替が可能です。生理とご来院日が重なる場合は予約日の2営業日前の20時までにご連絡ください。

永久脱毛のための正しい自己処理方法

医療レーザー脱毛を受ける場合、予約日の1〜2日前に自分で毛を処理する必要があります。自己処理を怠るとご予約当日のシェービングに時間がかかって、施術時間が足りなくなる可能性があります。

自己処理をする際は毛抜きを使わないようにしてください。毛抜きを使ったムダ毛処理は肌や毛穴に対して大きなダメージを与えてしまい、肌トラブルの原因となります。
電気シェーバーを使って、肌への負担を最小限にしながら自己処理を行ってください。

ニードル脱毛の場合は、処理したい毛穴の毛を伸ばしたまま施術を受けます。

日焼けは永久脱毛に影響がある

日焼けして炎症を起こした肌や乾燥した肌へのレーザーの刺激は、肌荒れなどを引き起こす原因になります。
また、レーザー照射後の肌はデリケートな状態です。外部の刺激に敏感になっている状態で日焼けをすると、シミや色素沈着などの肌トラブルを引き起こす可能性があるので注意が必要です。肌のうるおいも減ってしまうため、乾燥肌になる可能性もあります。
通院期間中は日焼け対策と保湿などの肌の手入れをするようにしましょう。