脱毛後に脇汗の量が増えたと感じる方がいますが、医療レーザー脱毛が原因で汗の量が増えることはありません。脇に限らず、医療レーザー脱毛が汗を分泌する汗腺の機能に影響を与えることはないのです。

医療レーザー脱毛は汗腺に反応しない

医療レーザー脱毛は、毛の黒い色(メラニン色素)にレーザーが反応し、毛を育成する毛根細胞にダメージを与えて脱毛する方式が一般的です。汗をつくって排出する汗腺には、メラニン色素がないのでレーザーによってその機能が変化することはなく、汗の量が増減することはありません。

脱毛後に脇汗が増えたと感じる理由

医療レーザー脱毛の施術は汗腺の機能に影響しないのに、脱毛後に脇汗の量が増えたと感じる方がいます。そのように感じる理由は2つあります。

脱毛によって汗を実感しやすくなった

医療レーザー脱毛で脇を脱毛すると、これまで汗をとどめていた毛がなくなるので、汗が直接肌をつたって流れ、脇汗の量が増えたと感じることがあります。

脇を意識しすぎることが原因の精神性発汗

脇脱毛後は普段よりも脇に意識が集中してしまい、脇汗が増えたのではと考えすぎることで、精神性発汗を引き起こしている可能性があります。精神性発汗は緊張やストレスにより、自律神経が乱れることによって手足や脇などから汗が過剰に分泌される症状です。

精神性発汗は、心の不安を取り除くことで改善するため、脇汗の量を考えすぎないようにすることが大切です。それでも治らない場合は、精神療法や呼吸法、薬物治療などさまざまな治療法があるので、わきが・多汗を専門にしている皮膚科やクリニックで診察を受けましょう。

汗をかく仕組みやニオイの原因は?

人間は、主に暑いときや運動をしているときに上昇した体温を下げるために汗をかきます。そのほか、辛いものを食べたときや緊張などの強いストレスを感じた際に汗をかきます。汗を分泌する汗腺には「エクリン腺」と「アポクリン腺」の2種類があり、それぞれ分布している場所や汗の性質が異なります。

エクリン腺は、ほぼ全身の体表面にあり、人間のかく汗のほとんどはエクリン腺から出る汗です。この汗は1%が塩分やアンモニアで、残りの99%が水分のためサラサラしています。エクリン腺から出る汗は無臭ですが、汗が皮膚表面の皮脂や垢と混ざり、雑菌が繁殖するとニオイが発生します。

アポクリン腺は、脇や陰部などの体の特定の部位に存在します。アポクリン腺から出る汗はタンパク質・脂質・糖質・アンモニアなどの成分で構成されており、「ワキガ」の原因となっています。ベタベタしている汗のため、皮膚の常在菌がつきやすく、たんぱく質や脂質などと混ざってニオイが発生します。

脱毛でニオイ軽減もワキガの治療にはならない

医療レーザー脱毛の施術では、脇汗によるニオイを軽減することができます。脇毛がなくなることで脇が蒸れにくく、雑菌が繁殖しにくい状態になるためです。

また、肌への負担が大きいカミソリや毛抜きによる自己処理の必要がなくなることもニオイの軽減につながります。自己処理で皮膚の表面が傷つくと、ニオイの元となる雑菌が繁殖しやすいのですが、脱毛することで自己処理の頻度を減らすことができます。

ただ、脇脱毛後の開いた毛穴に古い角質や皮脂、制汗剤などの汚れがたまり、皮脂が酸化したり、汚れや角質から雑菌が繁殖したりすることによって、脇のニオイが発生することもあるので注意しましょう。その場合、雑菌が繁殖しないように脇を清潔に保ち、保湿ケアを続けると肌のターンオーバー(肌が生まれ変わるサイクル)を促すことでニオイを改善できます。毛穴が炎症を起こしているなどの場合は、皮膚科に相談するようにしましょう。

ただし、脱毛で雑菌の繁殖を抑制し、ニオイを軽減することはできますが、ワキガの治療にはなりません。ワキガを治療したい場合は、美容皮膚科や美容整形外科など専門の医療機関に相談しましょう。

脇汗が気になるときの対処法

医療レーザー脱毛と汗の量の変化は関係ありませんが、どうしても脇汗の量やニオイが気になるという人のために、脇汗の対処方法をお伝えします。

汗拭きシートや制汗剤を使用する

脇汗に雑菌が繁殖しニオイが発生してしまう前に、こまめに汗拭き取りシートで拭くことで汗から雑菌が繁殖することがなくワキを清潔に保つことができます。また、ニオイ菌を殺菌し、汗のニオイや体臭を抑えてくれる制汗剤も有効です。汗の量が多い人は、スプレータイプよりも肌への密着性が高いクリームタイプやロールオンタイプの制汗剤が効果的です。

汗取りパットを使用する

衣類に汗取りパットを装着することで、気になる脇汗をすばやく吸収し、服に汗染みができるのを防いでくれます。特に、汗拭きシートや制汗剤で対策していても、汗染みが気になるという人は汗取りパットの使用がよいでしょう。

通気性のいい服を着る

汗がこもらず蒸発しやすい通気性のいい服を選ぶことも大切です。汗がこもりにくいことで、ニオイの元となる雑菌が繁殖しづらくなります。通気性のいい麻素材の服や、襟元や裾などの開口部にゆとりがある服がおすすめです。

脇汗を抑えられるツボ「大包」を刺激する

「大包(だいほう)」というツボを刺激することも、脇汗を抑えるのに有効なセルフケアになります。脇の付け根から3㎝ほど下に位置する大包を刺激してあげることで、脇汗を抑えることができます。汗を止めるのに即効性のあるツボなので、どうしても今汗をかきたくないというときに「大包」を刺激してあげましょう。

皮膚科へ相談する

さまざまな脇汗対策をしてもやはり汗が気になるという方は、皮膚科もしくは美容皮膚科へ相談してみましょう。塗り薬やボトックス注射などの汗を抑える治療法があります。