肌の露出が多くなる夏が近づくと、全身の医療脱毛を始める人が増えてきます。
しかし、夏までに全身脱毛コースを受け終えたい場合、脱毛を始める時期は秋冬が適しています。
医療レーザー脱毛は、1回のレーザー照射で発毛組織を破壊できる毛穴が限られるため、複数回受ける必要があります。
夏を間近に控えて医療レーザーでの全身脱毛を1回受けても満足な効果は得られない可能性があるので、秋冬から計画的に施術を重ねると良いといえます。
また、秋冬は紫外線量が少ない時期のため、脱毛前後の日焼けが原因で起きる肌トラブル回避につながります。
医療レーザーでの全身脱毛を秋冬に始める理由
夏までに複数回の脱毛を受ける時間がある
医療レーザー脱毛の回数は、部位や毛質、毛量によって個人差はありますが、5~8回程度が目安と考えられています。
また、施術は2~3カ月の間隔をあけて行うため、5回を受けるとすると、通院期間は1年ほどかかります。秋冬に始めると夏までにコース完了が可能なのです。なお、レジーナクリニックで用意している5回・8回コースの期間は、それぞれ8カ月~1年、1年2カ月~2年です。
施術間隔を一定期間あける理由は、毛の生え変わるサイクル(毛周期)のうち、成長期を迎えている毛の発毛組織のみをレーザーで破壊できることにあります。
医療レーザー脱毛は、黒い色素(メラニン)に反応して熱を発するレーザーを照射し、発毛組織を破壊する仕組みです。照射時に発生した熱を発毛組織に伝えるには、毛と発毛組織がくっついている必要があります。この毛と発毛組織が密着している時期が成長期なのです。
成長期以外の退行期・休止期の期間は、毛が発毛組織から離れている時期のため、レーザーを照射しても発毛組織が破壊できません。
毛周期は部位によって間隔に差がある上、同じ部位でも成長期を迎えるタイミングは毛によって異なります。
全身の毛で同時期に成長期を迎える毛は、全体の約20%といわれています。
各部位の毛周期は顔が1~2カ月、体だと1カ月半~4カ月と幅があるため、レジーナクリニックでは、毛周期を平均した2~3カ月おきに施術を受けていただきます。
なお、毛周期に個人差があること、レーザー照射を重ねるにつれて毛量が減っていくことなどから、3カ月以上の通院間隔を提案する場合もあります。
毛周期とは?部位ごとの脱毛ペースと回数の目安紫外線量が少なく日焼けしにくい
秋冬は、春夏に比べて日照時間が短く、紫外線量も少ない上、服装の観点でも日焼け対策がしやすいため、全身脱毛を始めるのに向いている時期といえます。医療レーザー脱毛は、日焼けして炎症を起こした肌では施術を受けられないためです。
日焼けして炎症を起こした肌は、皮膚表面にメラニン色素が過剰に増えた状態です。そこにレーザーを照射すると、毛だけでなく皮膚表面のメラニン色素にレーザーが強く反応して、炎症がさらに強く起きたり、火傷したりするリスクが高くなります。
また、濃い褐色肌だとレーザー照射時に発生する熱量が多く痛みを感じやすくなることがあります。そのため、肌の色や使用する脱毛機によっては出力を下げる場合があり、発毛組織を破壊しきれないケースもあります。
さらに脱毛後は、レーザー照射時に発生する熱によって乾燥し、皮膚を外部の刺激から保護するバリア機能が低下している状態です。刺激に敏感になっている肌が紫外線を浴びると、メラニン色素が増加して、シミや色素沈着が起きる原因になります。
脱毛コースの回数によっては、秋冬に施術を始めると、日照時間が長く、紫外線量が最も増える夏の時期を前にコースを終えられます。そのため、日焼けが医療レーザー脱毛や肌状態に与える影響を低減できるといえます。
日焼けがレーザー照射に与える影響春夏と比べて予約が取りやすい
春は露出が増える夏に向けて全身脱毛を検討する人が多く、クリニックの予約が混み合う傾向があります。
予約が集中して希望日に通院できないと、クリニックに通う期間が長引き、コース分の施術を受け終わるまでに時間がかかってしまいます。
秋冬は春夏に比べると予約が取りやすいので、通院スケジュールを立てやすいといえます。
夏に向けた部位別脱毛のポイント
ファッションで肌見せが増える手足やワキ
半袖やノースリーブ、ミニスカートなどの肌が見える衣服を着るために、手足やワキの自己処理回数が増える方もいます。カミソリや毛抜きを使用して毛を処理すると、ひじやひざ、ワキは色素沈着による黒ずみが発生することがあります。
二の腕や肩回りなどを含む腕、ひざ下や太もも、ワキの脱毛を受けると、自己処理による手間を軽減することにつながるほか、黒ずみや肌トラブルなどの予防も期待できるのです。
水着で気になるVIOや背中
夏に向けてVIOライン(デリケートゾーン)や背中の毛を処理しておくと、海やプールなどで水着を身につける機会に毛を気にせずに過ごせます。特に背中は目視しにくく、自己処理が難しい部位のため、医療レーザー脱毛で毛が生えにくくなると、そり残しによって毛が目立つ心配も軽減できます。
季節ごとのスキンケアのポイント
肌が乾燥しやすい秋冬は念入りな保湿が大切
秋冬は肌が乾燥しやすい時期なので、化粧水やボディーローション、クリームで普段より入念な保湿を心がけましょう。
肌が乾燥していると、レーザーを照射したときに痛みを感じやすく、脱毛後に赤みが出るなどの肌トラブルが起こるリスクが高まります。
また、頻繁な自己処理も肌が乾燥する原因のひとつです。秋冬は肌の露出が少ない時期なので、自己処理の回数を最低限にとどめましょう。
カミソリや除毛クリーム、ワックスは肌への刺激が強いため、乾燥以外の肌トラブルの原因となります。自己処理の際は、電動シェーバーを使って肌の負担を減らすことも大切です。
脱毛後のケア・スキンケアのポイント紫外線量が増える春夏は日焼け対策を強化
医療レーザー脱毛は複数回受ける必要があるため、秋冬にスタートしても予定より通院間隔が空いてしまうと、春夏までにコースを終えられないことがあります。
その際は秋冬以上に日焼け止めクリームを入念に塗ったり、露出の少ない衣服を着たりして紫外線から肌を保護し、脱毛前後に日焼けをしないよう対策しておくことが大切です。
なお、汗をかいた際はタオルやシートでこまめに拭き取り、あせもなどの肌トラブルの予防につなげてください。肌荒れした状態だと、レーザーを照射できない可能性があるためです。
また、秋冬に比べて肌の乾燥に気づきにくい時期ですが、春夏も自己処理などの後には忘れずに肌を保湿しましょう。